今日は、台湾の歴史についてまとめてみました。
台湾の歴史:日本統治時代
19世紀になると欧米列強が中国大陸に侵攻し始めました。
そして、最終的には日清戦争で清朝が日本に敗北し、1894年の下関条約で台湾は日本に割譲されることになりました。
日本が台湾を領有することが決まると、台湾の住民は「台湾民主国」という国家を建国して日本に反抗を試みます。
しかし、政権基盤の安定しない台湾民主国は日本軍の攻撃にあえなく崩壊し、1895年より本格的な日本の台湾統治が開始されました。
つまり、台湾が日本の植民地となったのです。
日本政府は台北に台湾総督府を置き、台湾への統治の本拠地としました。
これにより台湾全土の住民が日本の統治下に置かれ、高山に住む原住民も徐々に日本に屈服させられていきます。
台湾の歴史:国民党統治時代
日本が太平洋戦争で敗北すると、日本は台湾の領有権を放棄し、台湾は戦勝国であった中国(中華民国)の統治下に入ることになります。
台湾住民は、戦時下の抑圧されていた生活からの解放と祖国への復帰を喜び、中国への回帰を「光復」と呼びました。
しかし、台湾住民にとって「光復」は真に願った形では実現しませんでした。
そのころ、中国大陸では蒋介石率いる国民党と、毛沢東率いる共産党による国共内戦が激化していました。
この内戦は1946年7月から本格化し、国民党はアメリカの支援を受けましたが、腐敗や経済混乱で大衆の支持を失いました。
一方、共産党は農村での土地改革で支持を広げました。
その結果、毛沢東の共産党が勝利しました。
大陸に居場所がなくなった蒋介石と国民党(中華民国)は、台湾へ移りました。
蒋介石率いる国民党は台湾を支配して、ここに中華民国政府が成立しました。
しかし、内戦で疲弊した国民党兵は統治意識が低く、略奪や婦女暴行などの横暴な行為を繰り返したと言われます。
そのため、それまで日本に統治され、抑圧されながらも秩序ある生活になれていた台湾住民にとっては、国民党の統治は期待を大幅に下回る絶望的なものであったと言えます。
そして1947年2月27日、当時中華民国政府の専売となっていたタバコを秘密裏に販売していた台湾人女性を国民党官僚が殴打した事件を受けて台湾中の怒りが爆発し、翌2月28日に台北市では従来からの台湾人(本省人)による抗議デモが発生しました。
その後、1949年からは台湾全土に戒厳令が敷かれ、国民党政府や蒋介石一族に対する批判、日本や中国共産党など、国民党の敵となるものへの同町は厳しく取り締まられ、多くの知識人が投獄・処刑されました。
その数数万人と言われます。
戒厳令が解除されたのは1987年のことでした。
1988年に蒋介石の子で、総統であった蒋経国が死去すると、親日家で知られる李登輝が総統に就任、台湾の民主化は一気に推し進められました。
それをきっかけに民主的な選挙の実施、民進党への政権交代などを経て、現在の自由で民主的な台湾へと繋がっているのです。