「進化心理学入門」という本が非常に面白かったので、ちょこっと紹介します。
進化心理学とは、”ヒトの心理メカニズムの多くは進化生物学の意味で生物学的適応であると仮定し、ヒトの心理を研究するアプローチのこと”です。(Wikipediaより)
はい、これだと全然意味わからないですよね。
ボクもよく理解できません。
超ざっくりかみ砕いて言うと、進化論を活用しながらヒトの心理を追及しようとする研究法のことです。
難しい定義の話はこのくらいにして、さっそく本題に入りましょう。
一夫一妻制は、人類にとって最適なシステムではない?
”西洋の国々の法律は一夫一妻制をとっているが、これはおそらく、私たちの祖先がとっていたシステムではない。実際、離婚率が高いことと離婚の背景にある不倫の多さは、私たちが100%一夫一妻であるよう自然に設定されているわけではないことを示唆している。”
現在、人類にとって当たり前となっている一夫一妻制は、我々の祖先がとっていたシステムではないそうです。
そして、離婚率の高さとその背景にある不倫の多さから、現在の人類にとって一夫一妻制は不自然な状態であると説明しています。
以下では、その理由を進化心理学的観点からより詳しく説明しています。
オスは育児より受精可能回数を、メスは受精可能回数ではなく妊娠と養育費に蓄積できる資源を求める
”ヒトは哺乳類であり、胎生なので、子供は生まれる前も栄養を与えられる必要がある。これは胎盤の栄養供給システムによって行われる。生まれてくると、栄養は母親の授乳によって与えられる。女性は育児に莫大な投資を行うが、その大部分は男性が提供できないものである。もし、哺乳類のオスが自分の繁殖の成功度を高めようとするなら、最適な戦略は育児よりも配偶に大きな努力をつぎ込むことである。言い換えれば、一夫多妻制を追及することである。メスにとって繁殖成功のカギになるのは、受精が可能な回数ではなく、妊娠と養育費に蓄積できる資源であるから、メスはより単婚の傾向が強い。したがって、一般には、男性は一夫多妻的に行動する傾向があるのに対し、女性は単婚の傾向があるということが予想される。”
我々は、人である前に生命です。
生命である以上、少なからず繁殖をするために生きていると言えます。
そして、男性と女性によって、繁殖成功までのプロセスは異なります。
女性の場合は、自分の子孫を残すために、生まれる前は胎盤の栄養供給システムを使用し、生まれた後の栄養は母乳で与えます。
このように、女性は育児に莫大な投資をしますが、その大部分は男性が提供できないものです。
そのため、女性にとって繁殖成功のカギとなるのは、受精可能回数ではなく、妊娠と養育費に蓄積できる資源なのです。
よって、女性は単婚傾向が強いそうです。
その一方で男性は、育児よりも受精可能回数の増加に大きな努力をつぎ込む方が、子孫を残せる可能性は上がります。
よって、男性は一夫多妻制傾向が強いそうです。
まだまだ面白いことが書いてあるのですが、今日はここまでです。
続きは追記、もしくは別の記事に書くかもしれません。
その場合はリンクを貼りますね。
興味ある方はぜひ読んでみてください。
本当に面白かったです。
では。