5月末までに予定されている米朝首脳会談をめぐって、日本では期待と共に不安も高まっていますが、トランプ米国大統領が米朝首脳会談をやる理由とは一体何なのでしょうか。
米朝首脳会談
トランプ米大統領は5月1日、ホワイトハウスで記者団に対し、6月初頭までに開催が見込まれる米朝首脳会談について、「準備は進行中で、向こう2日間のうちに場所と日程を発表する」と述べました。
また、「朝鮮半島の平和を実現させたい。それが最大の目的だ」とした上で、米朝首脳会談を踏まえた北朝鮮の非核化の見通しについて「うまくいくと思う」と語りました。
トランプが米朝首脳会談をやる理由
今でこそ、トランプは首脳会談を開催する意思を確実に持っているようですが、昨年はそのような姿勢を全く見せていませんでした。
2017年9月19日にトランプは、就任後初めての国連総会での演説で、金正恩を「ロケットマン」と呼び、「アメリカと同盟国を守ることを迫られれば北朝鮮を完全に破壊する以外の選択肢はない」と恫喝(どうかつ:おどしておびえさせること)していました。
それが、約半年後の2018年4月24日にトランプは、「今の状況から判断すると、本当にオープンで、とても立派だと思う」と金正恩を褒め称えています。
さらには、70年近く軍事的に対立してきた米朝を和解させようとまでしているのです。
では、なぜこのように大きな方針転換をするようになったのでしょうか。
実は、今年11月の中間選挙を前にした有権者向けのアピールなのではないかという見方が強まっています。
現状、上院は共和党の勝利だろうとみられていますが、下院は危ないと言われています。
そこでトランプは、中間選挙に勝つために、次のように考えたのではないでしょうか。
要するに、「自分はブッシュ前大統領、オバマ元大統領と違って、北朝鮮に対して武力行使をすると徹底的に圧力をかけた。だから、金正恩はその圧力に参ったのだ。」と、そう世間にアピールしたいのではないでしょうか。
今回の金正恩の申し出、つまり米朝会談を受けることで、「俺が勝った」と言いたいのではないでしょうか。
このように考えると、突然トランプが米朝会談にOKを出したのもうなずけますよね。
5月に開催するとみられる米朝会談は、世界中が注目しています。結果は一体どうなるのでしょうか。
では。
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