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<政治>若者の投票率が低い理由とは?分かりやすくまとめてみた!

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最近、「若者の選挙離れ」がメディアで話題となっています。

 

たしかに、新聞やテレビで選挙の投票率などを見かけると「若者の投票率が低いな~」と、ボクも思います。

 

では、その原因は一体なんなのでしょうか?

 

とても気になったので、今回は若者の投票率の現状と、若者の投票率が低い理由についてまとめてみました。

 

若者の投票率の現状

前回、平成29年10月に行われた第48回衆議院議員総選挙では、20代の投票率は約34%でした。

 

全世代を通じた投票率は54%だったので、他の世代と比べてかなり低い水準にとどまっていることが分かります。

 

では、総務省が発表している衆議院議員総選挙における年代別投票率の推移をみてみましょう。

 

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【総務省:衆議院議員総選挙における年代別投票率の推移】

 

昭和44年から平成29年に注目すると、20代の投票率を示している赤い線が、常に一番下を推移していることがわかります。

 

つまり、若者の投票離れは現在にはじまったものではないのです。

 

若者が投票に行かない理由は?

若者が投票に行かない原因については、様々な議論がされています。

 

選挙のために時間を割きたくないのではないか、だれに投票すれば良いかわからないのではないか、政治は難しいと思っているのではないか、自分が投票してもしなくても変わらないと思っているのではないか、などなどです。

 

要するに、日本では「若者は政治に無関心にちがいない!」という部分が核となって議論がされています。

 

しかし、あらゆる国の若者が政治に無関心なのでしょうか?

 

仮にそうでないのだとしたら、日本人の若者だけが特に政治に無関心なのでしょうか?

 

日本では昔からこの状態が続いているのですから、原因はもっと深堀できるはずであり、日本の若者の投票率が低い理由に関してもっと本質的な原因が存在しているはずではないでしょうか。

 

なぜ、スウェーデンは若者の投票率が高いのか?

ここで、スウェーデンの若者の投票率をみてみましょう。

 

スウェーデンの国政選挙(2014年)の30歳未満の若年層の投票率は約81%でした。

 

同じ年の日本の衆院選の若年層投票率は33%なので、非常に大きな差があります。

 

投票行動について興味深い国際比較の研究をしている明治大学の鈴木賢志教授は、若者の投票率に差がでる一番の理由は「エフィカシー」にあると言っています。

 

つまり、「自分が投票したら社会が変わる」という意識の違いにあるのだそうです。

 

内閣府が2013年に実施した若者の意識に関する調査で、「あなたは、今の自国の政治にどのくらい関心がありますか」という質問がありましたが、「非常に関心がある」「どちらかといえば関心がある」を合わせて政治に「関心がある」という若者の割合を比べてみると、日本がスウェーデンを上回っているのです。

 

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一方、「『私個人の力では政府の決定に影響を与えられない』と思いますか」という質問に対して、日本では「そう思う」「どちらかといえばそう思う」という若者が多いのですが、スウェーデンでは少数派でした。

 

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以上のことから、日本の若者は政治に対する関心は高いけれど、自分の力で何かを変えることができるとは思っておらず、スウェーデンの若者は政治に対する関心は低いけれども自分の力で何かを変えることができると思っているという傾向があることがわかります。

 

スウェーデンの教育システム

スウェーデンでは、教育システムの中に政治を学ぶ場が数多く設けられています。

 

たとえば、学校選挙です。

 

投票日の前の2週間、中学校と高校相当の学校で、実際の選挙と全く同じ政党、同じ投票用紙で投票をします。

 

しかも、その結果は全国的に集計されて、本当の投票結果が出たあとにすぐ公表されます。

 

他には、高校に各政党の若者組織の関係者がやってくる授業などもあります。

 

若者目線で「自分たちの政党はこういうことを言っている」というのを解説するのです。

 

このように、スウェーデンには教育システムの中に政治に触れる機会が数多くあるのです。

 

日本の教育システム

一方で、日本では選挙権のない18歳未満は選挙運動が禁止されています。

 

子供をなるべく政治から遠ざけようとしているのです。

 

子供だから、危ないから、政治にも近づけませんという風にやっているため、結局大人になってからも学ぶ機会がなく、よくわからないままいきなり「投票しろ!」と言われるのです。

 

若者の投票率が低い理由とは?:まとめ

最近、「若者は政治に無関心である!」というようなニュアンスの言葉をよく耳にします。

 

もちろん、それらの言葉を言っているのは”立派な”大人たちです。

 

しかし、今回まとめてみたことによって、日本では昔から若者の投票率が低かったことがわかりました。

 

よって、若者の投票率の低さは今にはじまったことではありません。

 

その原因は”立派な”大人たちによって様々な議論がされていますが、どの議論も表面的な話ばかりで、本質的な問題についての議論は全くなされていません。

 

ボクは、若者の投票率が低い本質的な原因は”日本の政治システム”にあると思っています。

 

本記事でも触れましたが、18歳未満の選挙運動が禁止されていることによって、小さいころに政治に触れる機会がありません。

 

また、政治に直接的に関わっていく議員になるための条件も、日本では衆議院議員が25歳以上、参議院議員が30歳以上となっています。(OECD諸国の平均は約20歳)

 

たとえば、議員になって5~10年で信用と経験を積み重ね重要ポストに就き、そこからまた5~10年で実績を積み重ねていくとしましょう。

 

そうすると、20歳で議員になった場合は最短で20代のうちに重要ポストに就き、若い世代の代表として政治の世界に影響力を与える存在になることが可能です。

 

海外で若い首相が次々と誕生している背景には、このような政治システムによる影響があると考えられます。

 

しかし、25歳、30歳で議員になった場合は最短でも30代~40代で重要ポストに就くことになるため、その時点ではもう若者世代を代表する存在ではありません。

 

日本は、若者世代の意見を代弁してくれるような、若者を代表する政治家が誕生できない政治システムとなっているのです。

 

よって、若者自身も「自分の力では何も変えられない」というような意識を持つ傾向になってしまっているのではないかとボクは思います。

 

このような日本のおかしな政治システムを変えるために、日々考え、行動していきましょう。

 

 

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